課題曲:Satin Doll

サテンドール

Duke Ellington, Billy Strayhorn 作曲、Johnny Mercer作詞の曲で1953年にインストでヒットした後に歌詞が書かれたようです(定かではありませんが、Satin Dollというストリッパーのために書かれた曲という説があります)

知らない人はいないくらい有名な曲で、専門的には最初からII-Vの連続というかなりイレギュラーな構成をしています。参考音源はもちろんデュークエリントン、それからオスカーピーターソンなどを参考にしてください。

コード進行

キーはハ長調(Cメジャー)で、コード自体はシンプルなのですが意外と弾きにくいため、練習教材としても勉強になります。

Dm G7 Dm G7 Em A7 Em A7
D7 Db7 C A7

最初の2小節はCメジャースケール内でDmとG7のコードトーンを意識すれば大丈夫そうです。3-4小節はDのキーへの転調と考え、同じようにDのスケール内で音を選んでいきますが、A7はメロディに9thであるBナチュラルが使われているので、オルタードなどではなく、できるだけBの音を意識します。5小節目のD7からDb7へと半音下がり、トニックに解決する動きですが、D7, Db7ともにリディアン系か、コードトーンを使って半音下がっている感じを出せるとバッチリだと思います。

8小節目のA7は頭のDm7へのセカンダリードミナントで、オルタードなどが綺麗にはまります。

モチーフの展開

練習にはスケールを使用して問題ないのですが、実際のアドリブではモチーフの展開がよく使われるようです。例えばコードの分散和音を使って簡単なメロディを作りそれを全音移動させる、などです。このあたりは各アーティストの演奏などを参考にしてください。個人的にはバーニーケッセルが大好きです。

サビの進行

Gm C7 Gm C7 F F
Am D7 Am D7 Dm G7

サビの最初の4小節はFメジャースケールで組み立てます。次のAm-D7ですが、解釈は様々で、Amをロクリアン的に考えてCメジャースケールとするか、Am-D7をセットでGのスケール考えるかなどです。最後の2小節は原曲はDm/G7ですがもっと細かくしてDm-G7-Em-A7とすることもあり、この場合、頭に戻るA7が使われているのでオルタードなどを使います。

応用(リハーモナイズ)

リハモの基本は細かくII-V化するということで、この曲でもリハモできます。

Dm G7 Dm G7 Em A7 Em A7
D7 Abm Db7 C F7 E7 A7

頭のDmに戻る進行を3小節前より細かくII-V化しています。下がっていく感覚が良いですね。

以下の例のように、Cから徹底的に半音進行にすることも可能です。

D7 Abm Db7 C B7 Bb7 A7

サビに入ってからの3小節目ですが、エリントンはベース音をF-G-G#-Aと変化させて動きを出しています。コードの流れとしてうまく書けないので参考程度にしてください。

Gm C7 Gm C7 FGmG#mAm/G#mGmF

簡単そうな、ポピュラーな曲ほど難しいというのはよくありますが、Satin dollで最も難しいのは四分音符と付点四分音符を多用した独特のゆったりしたノリだと個人的には思っています。このノリはすでにイントロから始まってます。