Satin Doll

Duke Ellington, Billy Strayhorn 作曲、Johnny Mercer作詞の曲で1953年にインストでヒットした後に歌詞が書かれたようです(定かではありませんが、Satin Dollというストリッパーのために書かれた曲という説があります)

知らない人はいないくらい有名な曲で、専門的には最初からII-Vの連続というかなりイレギュラーな構成をしています。続きを読む…

新年あけましておめでとうございます。

新年明けましておめでとうございます。あっという間の1年でした。仕事、私生活共に特に大きなトラブルもなかったのでホッとしています。ジャズピアノの練習はといえば正直かなりサボりすぎていたようです。今年はもう少し体重を乗っけてみたいです。

これからもHow To Jazz Pianoをよろしくお願いいたします。2018年 管理人

聞こえない音を探して

ずいぶん前にスピーカーケーブルを変えた記事を書いたが、久々に良い音で音楽を聴いてみたいと思った。それで数年ぶりにDACを購入した。いくつか選択肢があったが、DAWに凝っていた時から大好きなブランドであったAPOGEEのGrooveにした。
デスクトップスピーカーでのカジュアルなBGMが習慣になっていたが、ゼンハイザーのヘッドフォンを通じて聞こえてきた音は正直全く別物であった。ベースの弦のこすれる音、ブラシがスネアに当たって、それが離れるわずかな音。ホーンの息継ぎはもちろん、ピアニストのタメの呼吸など、初めてジャズを聞いた時のような感動を覚え、冗談ではなく思わず涙が溢れそうになった。

色々なものがカジュアルでインスタントになった今、じっくりと腰を据えて何かに向かう機会は間違いなく減っており、大好きな音楽でさえBGM化していた今日、忘れていた何か、聞こえなかった心の音が聞こえてきたような気がした。



 

カタルーニャ州とジャズ

先日(2017年10月27日)スペインのカタルーニャ州議会でカタルーニャの独立が承認され、それに慌てたスペインのラホイ首相は議会を解散するに至った。スペイン国内にありながら自治区として認められているカタルーニャ州は歴史的にもカタルーニャ語を話すカタルーニャ人の居住区だったらしく、何よりカタルーニャ人としての誇りが強いとされている。

と、政治や歴史について私がとやかく評論するつもりはないが、カタルーニャと聞くと思い出さずにはいられないジャズピアニストがいる。盲目のピアニスト、テテモントリューである。

テテは1933年にカタルーニャに生まれ、1997年に64歳で亡くなった。生涯において多くのレーベルにアルバムを残し、特に『Piano For Nuria』は名盤中の名盤とされ、実際私もこのアルバムを聴いた時衝撃を受けずにはいられなかった。アートテイタム譲りの繊細で泥臭いタッチ、とても盲目とは思えない正確で躍動感あふれる演奏、一度聞けば、ジャズ好きなら間違いなくその名を知りたがるだろう。

テテはスペインのジャズピアニストと紹介されることが多いが、本人は最後まで自分はカタルーニャ人であると話していたらしい。テテがまだ生きていたならば今のこのスペインの状況をどう思っただろうか。

Second Instrument

盆休みに入ったので久々にギターを弾いてみた。指はたどたどしく、弦を押さえていると痛くなってくる。

ピアノは平行の動きだが、ギターは垂直と平行がある。ギターを触った後にピアノを弾くと最初変な感じがするのはそのためだろう。

ピアノを触って10年、気がつけばギターをやっていた時間よりも長い時間が経った。よって本来はピアノの方に愛着がわくはずなのだろうが、どうしても青春時代を共に過ごしたギターに対する愛着は特別なものだ。

ピアノを触り始めた頃、ギターの奏法や知識が直接役に立った事はない。ただ、ギターはコード楽器なのでコードの知識だけは豊富だった。それはジャズピアノを学ぶ上でとても役にたったように思う。反対にピアノを触った事でギターに対する見方は大きく変わった。やはりピアノは全能楽器なのだろう。

皆さんもぜひ二番目の楽器を探してみたらどうだろうか。

ケニーGと朝のひと時

朝にSmooth Jazz Floridaを聴いているとケニーGが流れた。
とても懐かしい。思えば私が初めてポップスではなくインストと呼ばれるジャンルの曲に興味を持ったのが18歳頃で、この時はまだジャズとかフィージョンとかの区別はできておらず、単純に心地よいメロディと端正なマスクに惹かれてケニーGのCDを買ったのを覚えている。確かブレスレスというアルバムだったと思う。浪人の身であり、寮に入っていた私は曲名もわからずにひたすらBGMとしてこのアルバムを流していた。あれから20年近く経った。改めて聴いてみると、倍音というかとにかく音が心地よい。フレーズもたいへん歌っている。しばらく原点回帰してみようかなんて考える。

しかしなんでケニーGの曲って南国が似合うんでしょうね。グァム島の滞在中によく聴いていたからかな。

アイスコーヒー

仕事帰りによく立ち寄る成城石井で美味しそうなものがあったので買ってみる。

アイスコーヒーなんて久しぶり。朝日とともに飲む。かなり長い時間抽出したらしく深みがあるけどあっさりしていてとても美味しい。

今日も暑くなりそうだ。

アーティキュレーション

アーティキュレーション(articulation)とは、音楽の演奏技法において、音の形を整え、音と音のつながりに様々な強弱や表情をつけることで旋律などを区分すること。
フレーズより短い単位で使われることが多い。強弱法、スラー、スタッカート、レガートなどの記号やそれによる表現のことを指すこともある。アーティキュレーションの付けかたによって音のつながりに異なる意味を与え、異なる表現をすることができる。(wikipedia)

簡単にいうと音のアクセント(ダイナミクス)の付け方による表現手法の一つだが、個人的にアーティキュレーションのうまいジャズミュージシャンは齢59にして今でも現役で活躍するギタリストのKevin Eubanksである。思えば20歳の頃初めて聞いたアルバム『Live at Bradleys』で奏でるフレーズのメリハリの付け方、といっても大事なアクセント以外ほとんど弾いていないんじゃないかと思うような独特の弾き方にノックアウトされたのを覚えている。ジャズではよく『のむ音』と呼ばれ、譜面上には存在しているのだけれど弾かないか、ほとんど音を鳴らさない音がある。タタ(ン)タ(ン)みたいな感じで。この微妙な弾き加減と呼べるものがすこぶる上手い。
そしてDIANNE REEVESのアルバム『quiet after the storm』のnineという曲でケビンは参加しているのだけれど、これがまたとてもよい。もうアーティキュレーションのお手本といってもいいぐらい気持ちよくフレーズが奏でられる。わずか数分のソロだが未だに名盤である。

スタバとグラントグリーン

各店のスターバックスのBGMは本社規定らしいが、時々行くスタバではどういうわけかGrant Greenがよく流れている。

1935年に生まれわずか43年間という短い人生だったグラントグリーンはファンクなシングルトーンで奏でるブルージーかつストレートアヘッドな音色を武器に同時代のウェスモンゴメリーなどと並ぶ偉大なジャズギタリストである。かつて私がギターを弾いていた時の憧れのギタリストでもあった。
複雑な演奏でも、特に音色を作り込んでいるわけではないがグラントグリーンの音というアイデンティティをしっかり持っており、彼の演奏を聞くたびに『シンプルだが個性的』という言葉を思い出さずにはいられない。

このスタバで流れているジャズギターの奏者がグラントグリーンであることを客の何人が知っているかはわからないし、店員さんも意図的に選曲しているわけではないだろうが、ふとスターバックスのロゴをみると見事に『グリーン(緑)』であることに気がつき、ひとりほくそ笑む私がいた。

ナショナル ジオグラフィック 2017年5月号の記事より

ナショナル ジオグラフィック 2017年5月号の記事で面白いものを見つけたので、その抜粋。ちなみにタイトルは『天才って』

ジャズの即興演奏は、この創造のプロセスを示す興味深い事例になる。米カリフォルニア大学サンフランシスコ校の聴覚の専門家チャールズ・リムは、MRI(磁気共鳴画像法)装置内で演奏できる小型のキーボードを開発し、6人のジャズピアニストを対象に実験を行った。その結果、即興演奏中の脳の活動には注目すべき特徴が見られたという。自己表現にかかわる脳の内側の神経回路網が活発に働く一方で、注意の集中や自己監視にかかわる外側の神経回路網の活動は弱まったのだ。「まるで脳が、自分にダメ出しをする回路を断ち切ったかのようでした」とリムは言う。from NIKKEI STYLE

ジャズは自己表現の音楽であると科学的に証明した、と考えていいのだろうか。まあ、確かに弾いているとスカッとするけれど。