Rhythm Training

かつて譜読みがパーフェクトな音大出の方にウィントン・ケリーの枯葉をコピー譜どおりに弾いてもらったことがあります。メロディーやアドリブなどは譜面どおりなのでウィントンケリーの弾いているものと違いはありませんが、そこで奏でられていたものはジャズとは全く無縁の代物でした。ジャズは音符では無くノリが大切だと痛感した瞬間でした。

三連のノリ

三連符はジャズのもっとも基本的なリズムです。例えば八分音符を弾く場合でも三連符の真ん中(上図のe)を抜いた感じで弾きます。ただ、このまま弾いてしまうと、ダッダダッダダッダとハネてしまいます。よって、左図のtriplet002ように最初の音に重さを与え、ダーダダーダダーダと引きずる感じで弾くように練習します。これは音符や言葉では表現しづらい部分であること、またそのプレイヤーの個性が出やすい部分であるため、ウィントンケリーホレスシルバーレッドガーランドなどのバップ期を代表とするアーティスをよく聴き雰囲気をつかんでください。

バックビートを身につけよう

まずメトロノームをテンポ60に合わせます。これで1分間に60回(1秒間に1回)音が鳴ります。まず「コチッコチッコチッコチッ」と四拍を感じてください。数字で表すと「1,2,3,4」となります。ちなみに、この1拍と3拍をダウンビート、2拍と4拍をバックビートと呼びます。

ジャズやR&Bなど欧米の音楽のほとんどがバックビートにリズムの核を置いているので、練習では2拍と4拍だけメトロノームを鳴らします。実際にやってみると意外に難しいので、下記を参考にマスターして下さい。

練習法

テンポ60でコチ、コチと鳴る音を『にー、よん、にー、よん』と体を揺らしながら声に出します。そしてリズムに乗ってきたら『いち、(コチ)、さん、(コチ)』と1と3を声に出して、2拍と4拍はメトロノームの音で鳴らします。

慣れたらハノンでも、日々の練習に利用します。